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近大ICTメロンの摘果を動物の食事として提供! 近畿大学農学部の学生が動物へ摘果メロンを与え、農業副産物の活用について学びます 2023年6月17日(土)

2023年06月12日(月)

アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)は近畿大学(大阪府東大阪市)との産学連携の一環として、近畿大学農学部(奈良県奈良市)から、最新のICT(情報通信技術)を活用した農法「なら近大農法」で栽培された近大ICTメロンの摘果(以下:摘果メロン)を昨年に続き提供いただき、動物(ゾウやサル類)の食事として活用します。
摘果メロンとは糖度の高いメロンをつくるために間引かれる農業副産物で、果物を好む動物の食事として与えることで、無駄なく食材を有効活用することができます。昨年は約2ヶ月間でおよそ850kgの摘果メロンを動物たちの食事として使用しました。
2023年6月17日(土)に、近大ICTメロンを実践栽培している近畿大学農学部の学生が、パークのゾウやサルに摘果メロンを与えます。学生は、摘果メロンが動物の飼料として有効活用されている現場を体験し、農業副産物の活用方法について理解を深めます。

 提供開始:2023年6月3日(土)〜
 提供形態:500〜1,000kgの摘果メロンを無償提供
 対象動物:ゾウやサル類

<農学部生の体験概要>
 日時:2023年6月17日(土)
      午後1時15分~午後2時45分
 場所:アドベンチャーワールド 
 参加者:近畿大学農学部生16名
 内容:栽培した摘果メロンをアフリカゾウ、マントヒヒ、アジアゾウへ与えていただきます。            
 ※動物の体調や天候により内容を変更する場合がございます。

昨年、摘果メロンを食べたアジアゾウの糞から メロンが発芽しました!
育ったメロンはアジアゾウが食べて循環しています。

■なら近大農法(ICT農法)について
農業は個人の経験や勘に頼ることが多く、所得確保の不安定さが問題とされていますが、「なら近大農法」は農作物の栽培に必要な温度調整など管理機能にICTを導入することによって農作業の自動化を実現し、農業初心者でも容易に栽培管理が可能となります。
土壌センサーと日照センサーを連動させた装置によって、作物に水分と液肥を自動的に供給します。これらの情報は蓄積され、スマートフォンなどで遠隔地でもデータを確認することができます。また、ハウス側窓の自動巻上げ機は温度センサーと連動しており、ハウス内の温度をほぼ一定に保つため、自動的に開閉が行われます。このような完全自動化肥培管理システムの導入により、農作業の時間を大幅に削減するとともに、水や液肥の低減が可能となり、収穫量の増加と品質の安定化へと繋がることが期待されます。
近大ICTメロンは、こうした「なら近大農法」で栽培されています。今回提供する摘果メロンとは、メロンの栽培時に果実の肥大生長の途中段階で間引かれるメロンのことです。未成熟なメロンを摘果し、1株1果にすることで果実を大きく、糖度の高いメロンをつくることができます。


~摘果メロンを食べたアジアゾウの糞からメロンが発芽!~
2022年は、5月末から7月中旬の期間に、約850kgの摘果メロンを提供いただきました。
期間中、アジアゾウには約300kgの摘果メロンを与えたのですが、摘果メロンを食べたアジアゾウの糞からメロンの芽が出ました。育った花に昆虫が集まるところも観察できています。その後、3個のメロンが自然に育ち、育ったメロンはゾウ自らが食べました。
ゾウは消化効率が低い動物で、食べたものがそのまま糞となって出てくることもあります。自然界では、広大な範囲を移動するため、様々な場所で大量の未消化の糞をします。その中に含まれる種が芽吹き、育った植物を昆虫たちや草食動物が食べて命がつながります。パーク内でも自然の生態系の一部を観察することができました。
                             
■近畿大学とアドベンチャーワールドの共同研究について
2017年3月、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学(大阪府東大阪市)とアドベンチャーワールドを運営する株式会社アワーズ(大阪府松原市)がタッグを組み、展示・希少動物の繁殖のための共同研究をはじめとする産学連携に関する協定を締結しました。

■近畿大学農学部について
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/
安全で安定した食の生産や、環境を考えた生物資源の活用法を追求、遺伝子からの生命現象を解明するバイオサイエンスの取り組みなどから、食や環境問題を地球規模で解決すること、ものづくりによって社会貢献することをめざしています。充実した実験・実習で実践力を培った農業技術者養成のために努めています。