Safari&Marine
Safari&Marineキングペンギンのクレイシ
2011年04月25日(月)
2011年2月から4月にかけて、キングペンギンのヒナが次々と誕生しました。当初は親鳥が育てていましたが、展示場のリニューアル工事のために7羽のヒナを親鳥から離して、1箇所で飼育することになりました。
野生下でのペンギンのヒナは、親鳥が餌を求めて海へと出かけている間に「クレイシ」と呼ばれるヒナだけの集団を形成します。これは、ヒナの体温保持や天敵から集団で身を守るためです。餌を捕りに行く必要のない飼育された状況下では、巣立ちするまで親とヒナが一緒に暮らしますが、今回親鳥と離れてしまったヒナ達は本能的に寄り添い、「クレイシ」を形成するようになりました。餌の時間にスタッフが部屋の中へ入ると、まるで親鳥が帰ってきたかのようにヒナが鳴き始め、餌をねだります。食欲が旺盛で、スタッフの腕まで噛んでくるヒナもいます。
孵化した当初は体重150〜200gの弱々しかった体が、今では10〜13kgにまで成長しました。羽が生え変わり親鳥とほとんど変わらない姿にまで成長する6ヶ月齢までヒナ達は「クレイシ」を形成します。
(津久井 健太)