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エンペラーペンギンの赤ちゃん

小さな皇帝のお目見え!2019年10月5日(土)より、 エンペラーペンギンの赤ちゃんを公開します!

2019年10月04日(金)

アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)で2019年10月1日(火)に誕生したエンペラーペンギンの赤ちゃんを、10月5日(土)よりペンギン王国1階で公開します。赤ちゃんが親鳥の体の重み(約40kg)によって圧迫される事故を防ぐため、誕生時300gの体重が500gに成長するまでスタッフが育て(人工育雛)、その後親鳥のもとへ返し自然育雛を促します。赤ちゃんが人間を親と認識しないように、給餌の際はペンギンのマスクをかぶり、声を発さず、録音した親鳥の鳴き声を聞かせながら育てています。

【エンペラーペンギンの赤ちゃんについて】  
■孵化日  :2019年10月1日(火)  
■産卵日  :2019年7月26日(金)
■孵化日数 :68日間 ※平均68日間   
■出生時体重:300.6g 
■性 別  :不明              
■親情報  :父親 1997年11月16日搬入(21歳)
       母親 1997年11月16日搬入(21歳)
■公開時間 :開園〜午後5時00分
■公開場所 :ペンギン王国1階

■人工育雛中の食事について
ペンギンの赤ちゃんは、親鳥から吐き出された、胃の中で消化された魚などを食べます。人工育雛中は、ニシン・オキアミ・生クリーム・水をミキサーで流動食状にしたものを注射器に入れ、ゴムチューブを通して与えます。

【親鳥主体の子育て方法にチャレンジ  〜未来の繁殖を見据えて〜】
エンペラーペンギンの繁殖は当初、赤ちゃんが無事に卵からかえり成長することを重視して、体重40kg近くある親鳥が卵をつぶしてしまわないように人の手で育てる「完全人工育雛」を行っていました。2004年に初めて赤ちゃんが誕生しましたが、完全人工育雛によって育った赤ちゃんは、人間を親として認識し、成鳥となってもペアを作らず、次の世代の繁殖につながらないことがわかりました。2012年よりアドベンチャーワールドでは、卵を親から預かり、孵卵器にて孵化させ、その後、雛の体重がある程度成長するまで、人の手で育て、体力をつけてから親鳥へ返す「初期人工育雛」という方法にたどり着きました。



【アドベンチャーワールド エンペラーペンギン繁殖の歩み】
1997年:エンペラーペンギン繁殖研究開始
2004年:日本で初めてエンペラーペンギンの赤ちゃんが誕生。
      世界でも2園館目となる貴重な出来事でした。
2004 年〜2011年:完全人工育雛によって計6羽の赤ちゃんが誕生・成長。
2012年:初期人工育雛に初めて挑戦するものの、親鳥の給餌がみられず、完全人工育雛に切り替える。
2013年:エンペラーペンギンの繁殖において、初めて親鳥からの給餌を確認。
      (初めて初期人工育雛に成功)
2015年:初期人工育雛に挑戦するものの、親鳥からの給餌がみられるまで約3か月かかり、
      その間はスタッフが 給餌を行う。
2016年:初期人工育雛に挑戦してから4羽目、累計10羽目の赤ちゃんが誕生。
      自然育雛開始後、親鳥からの給餌がみられるまで約2週間かかったものの、
      親鳥のもとで無事に成長。
2017年:10月2日に11羽目の赤ちゃんが誕生。
2018年:10月3日に12羽目の赤ちゃんが誕生。
      親鳥からの早期給餌に成功(自然育雛開始から8日目)。
2019年:10月1日に13羽目の赤ちゃんが誕生。


【国内2園館でエンペラーペンギンを飼育 未来の繁殖に向けて】
現在、日本国内でエンペラーペンギンを飼育しているのはアドベンチャーワールドと愛知県の
名古屋港水族館の2園館のみです。当パークではこれまで誕生した12羽の赤ちゃんはすべて同じ両親から生まれており、血統問題が深刻化しています。未来の 繁殖のため2009年より、2園館でブリーディングローンを開始しました。今年の3月には10年ぶりにブリーディングローンとして1羽ずつ血統交換を行いました。卵の有精・無精を検査する検卵方法について情報交換するなど、双方での繁殖を目指しています。

※ブリーディングローンとは
 希少な動物を絶やさず増やしていくために、動物園や水族館同士で動物を貸したり借りたりする制度のことです。双方で協力して種の保存に取り組んでいます。ブリーディングローンの実施により、希少動物のペア飼育や群飼育が進み、たくさんの動物が繁殖に成功しています。