動物たちの採血

カリフォルニアアシカ(オス)の採血をしました!
血液中のホルモンで発情時期を予測するために行っています。
皆さまは動物たちの採血がどのように行われているかご存知ですか?
採血をするために麻酔を毎回行うと、どうしても動物へ負担がかかってしまいます。
そのため動物たちへの負担を減らすためにも無麻酔(麻酔をしない)で採血を行うことがとても重要です。
モルモット・ウサギ・イヌやネコなどの小動物は、動物たちの身体を人がしっかり支えて無麻酔で採血をすることが出来ますが、海の動物や大型動物など人では支えることが難しい動物もいます。

そういった動物たちには採血に協力してもらうのです!採血しやすい体勢でじっとしてもらえるように、エサのご褒美を使って動物たちにストレスがかからないように採血練習をしていきます。
採血練習では、採血したい身体の部分を触りますが動物によっては触ることを嫌がることがあるので、“触られることは問題ないんだよ”ということを伝えます。
次に、爪楊枝など尖ったもので刺激し、充分に慣れさせてから実際に採血を行います。
アシカの場合、身体が大きい割に体表に浮き出る血管が細いので、採血をするのがなかなか難しいです。

飼育担当スタッフが練習で上手く出来ても、いざ本番!という時には動物病院のスタッフが加わることで、練習とは状況が変わり、動物たちは「あれ?何かされるのかな?いつもと違うぞ。」となり、逃げてしまったり嫌がったりとスムーズに出来ない時もあります。
そのため、本番の時だけでなく練習に加わりアシストすることもあります。
カリフォルニアアシカだけでなく、ジャイアントパンダ・バンドウイルカ・オキゴンドウ・カマイルカ・ハナゴンドウ・ホッキョクグマ・シロサイ・ユキヒョウなどなど、他にも無麻酔で採血が出来ており、健康管理や繁殖研究に役立てています。